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ファッションビジネスもいま大きく変わろうとしている

ファッションビジネスもいま大きく変わろうとしている。かつて紡績やテキスタイルの主導の時代が長く続き、やがて七〇年代ごろは総合アパレルメーカーが既製服全盛を迎え、開花した時代もあった。そして八〇年のDCブランド時代を過ぎ、九〇年代に入るや新しいタイプのSPAが登場した。しかし、事実はシンプルである。どの時代であっても消費者志向のマーケティングを実践してきた企業が生き残っている。そして、リスクに挑戦できない企業は去っている。消費者を真にみつめあってきた企業はその大衆に支えられている。かつて、流通の暗黒大陸といわれた時代に初めて東京・港区六本木にスーパーマーケットが開設され、またたく間に全国へ広がり、やがてダイエーなどは「より良い品をより安く」と錦のみ旗を立て前人未到の世界を切り開いてきた。

袖ロから下着のシャツの白さをちらりと見せる

海外からも羨望の視線を浴びていたカントリー・ジェントルマンの屋外スポーツ服の小さいカフスを取り入れ、なおかつ、従来の宮廷貴族的エレガンスをひきつぐ伝統として、袖ロから下着のシャツの白さをちらりと見せる、という折衷型スタイルが定着することになったのである。これは現代にいたるまで引き継がれる「ルール」となった。もう一つ、カントリー・フロックには、雨風を入れないための工夫として、襟もあった。首まわりをぐるりと立ち上がるように守る襟と、上のボタンの一つか二つをはずしてリラックスする時に折り返した上着が、今日の刻み目の入った襟の原型となっていく(ラペルの原型は軍服という説もある。窮屈な軍服を少しでもラクにしようとした兵士たちが第一ボタンをはずして胸元を左右に開いたことに始まる、という説である。いずれにせよ、胸元がつまった服の第一ボタンを寛ぐ時に開いた服の名残がスーツには残っているわけである)。

クラシックウェアの代表的な衣類とは

クラシックウェアの代表的な衣類は、ブレザースタイルだ。日本人は、もっとブレザーを見直すべきだ。ブレザーの特質は、カジュアルウェアとしても、またパーティにも着ていけることである。ここでいうブレザーとは、広い意味で替え上着の一種だが、狭義には紺地の金ボタンつきをいう。金ボタンは目立ちすぎコーディネイトが制約されるので、私は、紺地のブレザーには紺のボタンを、黒地のものには黒のボタンをつける。金ボタンは英国人好みで、これは彼らの伝統による。1837年、英国のヴィクトリア女王の戴冠式の際、英国海軍のブレザー号の艦長が、自船のセーラーたちのサージ素材のブルーのジャケットに、銅ボタンをつけたのだ。服装が乱れているという理由からだ。


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