「オーディションのときに体重計に乗せられるので、そのときだけ規定の体重であればいい」そんな特別の理由で急速減量を実行した人だったら、そのたいせつな一日が終わったら、「あとはどうでもいい」ということになるでしょう。でもそんな特殊な事情のある一部の人を除いて、「もとに戻りたくない!」というのがほぼすべての人の願いなのではないでしょうか。「現状維持派」にしろ、「もっとやせたい派」にしろ、急速減量後のアフターケアはしっかりしなければなりません。それ抜きではこれまでおこなってきたことが無駄になってしまいます。アフターケアとして考えていかなければならないのは、食事のことと生活習慣です。一時的に食事内容をかえるのは、そうむずかしいことではありません。しかし、食事とはこれから一生つきあっていかなければなりません。食事と生活は切っても切れない関係にあります。生活習慣を正し、しかもその習慣を身につけることが、肝心なのです。むずかしいことをやれといっているわけではありません。ごくあたりまえのことを、あたりまえにやっていくだけです。私たちの生活はあまりにも便利になりすぎました。そのため、人間本来の姿がどんどん失われてしまっています。生活面でいえば、オートメーション化がすすみ、本来は体を使うべきところを、まったく動かなくてもすんでしまいます。食事面でいえば、おいしさ、便利さを求めて、過度に手を加えたものばかりになっています。これらすべてが、肥満をはじめとする文明病を引きおこすことにつながっているのです。昔に戻れとはいいませんが、ほんのちょっとだけでも、本来の人間の姿に近いことを心がけてもいいのではないでしょうか。そのほうが体にとっては自然なことなのですから。